※この話はフィクションです。また、肩の力を抜いてお読みください。
昔むかし、それこそ3次方程式の解法が見つかったころ、ピタゴラス曰く“本質”を表す「8」の足を持つカニと、理論上どんな文章でもタイピングをする事が出来る猿がいました。
ある日、猿は柿の種をひろい、カニはおむすびをひろいました。
猿は美味しそうなおむすびを見てカニに話しかけました。
「そのおむすびと柿の種を1対1対応してくれないか」
優しいカニはその猿のお願いを聞いて、柿の種とおむすびを交換しました。
カニはさっそく柿の種を植えて、水をやりながらこう言いました。
「はやく芽を出せ柿の種。出さぬならはさみうちの原理で極限値を求めるぞ」
するとみるみる柿の種は芽を出し成長していきました。
カニはまた歌います。
「はやく芽を出せ柿の種。出さぬならはさみうちの原理で極限値を求めるぞ」
すると、あっというまに柿の木に柿の実をxとすると、2^9<x<2^10の実がなりました。
「おお、たくさんの実がなったぞ。でも僕は木に登れない。どうしたものか」
そこにおむすびを食べ終えた猿がやってきました。
「どれ、俺が登って柿の実をとってやろう」
猿はするすると木に登り、柿の実をむしっては、なんと自分で食べ始めました。それを見たカニは、
「おお、そのままだと柿の数が限りなく0に収束してしまう。猿さんよ、僕にも一つくれないか」
と猿にお願いをします。すると猿は
「お前はこの柿でも食ってろ」
と、まだ熟してない柿に加速度αをつけてカニに投げつけました。カニは大けがをしてしまいました。
泣きながら家に帰ったカニの見舞いに臼とハチと栗がやってきました。
カニは猿との出来事を話しました。
「ようし、みんなであの猿をこらしめてやろう」
みんなはさっそく猿の家に行き、こっそり隠れて猿の帰りを待ちました。
「うう、さむい、さむい」
さっそく猿は、ふるえながら(振動ではない)帰ってきて、いろりにあたろうとました。そのとたん、いろりにかくれていた栗が爆発(組み合わせ爆発ではない)して、サルのお尻にぶつかりました。
「あついっ!水だ、水…」
お尻を冷やそうと水がめのところへ来ると、水がめにかくれていたハチが出てきて、チクチクと刺してきました。
「いたいよう、たすけてー!!」
猿が外へ逃げ出すと同時に、屋根の上から大きな臼が落ちてきました。
ドスーン!
「わぁー、ごめんなさーい、もう意地悪はしないから、ゆるしてください!」
「意地悪しない事を証明してくれる?」
カニから与えられた問題を猿はしっかりと証明し、
みんな仲良く暮らしましたとさ。
めでたしめでたし。